泉花凜の文字語り

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初めまして!泉花凜です。

 

現在、小説家になる夢を見て日々鍛錬中の、フリーランスです。

趣味は読書、漫画、映画、音楽、ドラマ、舞台、ミュージカル、美術館や博物館に行くことなどです。エンタメや芸術がないと生きていけない豆腐メンタルです。

このブログには書き溜めていた自作の小説をアップ致します。小説ブログにしようと決めてあります。

文字だけを打っていられる素敵…!!

小説投稿サイトも併用しておりますので、興味がありましたら私の名前で覗いてくださいませ😊📖

また、個人サイトでも当ブログと同内容に活動しております。自由気ままに、マイペースに書いていきます。よろしくお願いします!(´∀`)

 

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戦歴

2023年ノベル大賞1次選考通過。

2023年note創作大賞 中間選考突破。

 

 

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きらめく星に眠る

今週のお題「SFといえば」

お題を使って短編小説


きらめく星に眠る


あらすじ

 地球温暖化による異常気象が佳境に差し迫った未来の時代。日本に火星からの人類救済転送装置がやってくることを事前に極秘情報で知った遠野ひかりは、ただ一人の肉親の祖母を連れて地球を脱出しようと試みるが……。

 地球からの逃亡劇。

 

 

 おばあちゃん、何でみんな火星へ行くの?

 台風明けの、不自然なくらい暑い初秋、わたしはおばあちゃんに尋ねたことがある。お母さんとお父さんが被災地へ派遣されて、次に家に帰るのはもう少し先だと言われた、どことなく物悲しい気持ちになった日だった。

「人間が生まれすぎたからだよ。地球は狭いんだ。あんな蟻んこみたいに増えたらそりゃあ何割かは死ぬだろうさ。火星移住計画が出るのも無理はない」

 おばあちゃんは汗をだらだら流しながら、わたしの手をぎゅっと握って、火星が安全だっていう証拠なんざどこにもないだろうよと、ぶつぶつ悪態をついていた。

「もうずいぶん前の話だけど、最初に火星へ旅立ったやつらはすさまじい数死んだだろうねえ。今じゃテラフォーミングも人類全体が快適に暮らせるまで発展したらしい。これで転送装置が何の事故も起こさないレベルまで強度な造りになったら、私だって火星行くよ。命の保障があるならね」

「地球がもうすぐ終わるって、本当なの?」

「若者が出て行ってるから、そりゃあいつかは終わるだろう。年寄りだけで国を動かせるわけがない。みんなこぞって火星に新しい国を作ろうとかなんとか言って、実際、国が出来てるんだから、今後の流行りは火星だろうね。若い人間が火星に集まれば、火星の方が発展するに決まってる。限界集落とか見てればわかるさ」

「わたしは、何ができるのかな」

 するとおばあちゃんは、愚問だというように大口を開いて腹の底から笑い声を出した。ガハハハハと、しわがれた声が、湿気の満ちる台風一過の空気に響いて、余計気温が高くなった気がした。

「ばーか。自分のことだけ考えてればいいんだよ。お前はお前の人生の主役なんだから、主役にスポットライトが当たって当然。自分を輝かせる未来だけ考えろ」

 おばあちゃんはそう言うと、私の娘もお前も頭が悪いねえと小馬鹿にしたように眉を上げて笑み、汗でじっとりと濡れているお互いの手をさらにきつく結んだ。

 

   **

 

 タバコは中毒性が強い。そんな当たり前のことをわたしは感じながら、ニコチン臭い息を吐きだす。

「おばあちゃん。わたしが災害救助隊に入ったこと、まだ怒ってるんでしょ?」

 年季の入った四畳半の畳は枯れた匂いがする。おばあちゃんはもうそんなに出歩けない。まだ自力で起き上がれるけど、わたしの補助がないと買い物に行くのも難しい。

 ただでさえ悪い目つきをさらに眇めて、おばあちゃんはこっちをきつくにらむ。

「若い娘がタバコなんて」

「それ、女性差別ですから。未成年が吸ってるんじゃないんだから別にいいでしょ」

「誰に似たんだか」

「絶対あんただって」

 ふんっと鼻を鳴らして、おばあちゃんは動かすのがつらそうな体を横に向ける。

 状況は刻一刻と悪くなっていた。地球はもうもたない。みんなが感づいていることだ。海水の温度の上がり方が尋常じゃない。南の島は多くが水没してしまった。暑い。タバコに逃げないとやってられない。

「政府からお達しがあったの」

 おばあちゃんの肩がぴくりと動いた。

「うちのところに『列車』が来るのは十二月だって」

 しばらく沈黙が続いた。

「……ふうん。年内に到着するとは思わなかった」

「そうだね」

『列車』は鉄道の形をしていることからそう呼ばれる。ロケットだった時は火星へ行くまで片道二年の長旅だった。そのため閉鎖空間で異文化間のトラブルが起きやすく、それぞれ国ごとで違うロケットを飛ばすようになった。いつの間にかワープが開発されて格段に便利になった今では、一瞬でたどり着けるわけではないけれど、ずいぶん短縮された期間で行けるようになったのだ。

「救助隊の連絡網で拾ってきた情報」

 吐きだされた煙は畳の部屋の真上に広がり、特に上昇もせず、ふっと消えた。

「わたしが社会活動してるのは、こういうためだよ」

 おばあちゃんはゆっくりとわたしに向き直った。くっと口の端を上げ、いつもの強気で皮肉屋な顔を見せた。

「それでこそ私の孫だ」

 

   **

 

 暑くても死にはしない。真の敵は寒さだ。大昔の地球人は夏よりも冬の方を恐れていたらしい。さっきの言葉は何世紀も前の地球人が残した格言。時代も人もこんなに変わるんだね。誰にも聞かせないひとりごとを、心の中でつぶやいた。

「ひかり」

 おばあちゃんが久しぶりにわたしの名前を呼んだ。柄にもなく、寂しくなった時にわたしを呼ぶのだ。いつもは「お前」とか「ねえ」「おーい」なのに。

「何で今日に限ってバカ晴れてるんだと思う?」

「私に聞かないでよ。青空なんて、本当に久しぶりだけど」

 温暖化が進むと曇りや雨が多くなるし、世界中で湿気が広がり、むわっとした何ともいえない臭いが鼻を刺激する。今日は乾燥しているのか、日がまぶしい。天気が崩れると、太陽はむしろ厚い雲に隠れ、わたしたちから見えなくなる。

「リュック、さすがに重かったか。持つよ」

「あんたも限界だろ」

「わたし、若いから。何ならおばあちゃん背負えるけど?」

「調子にのるんじゃない」

 おばあちゃんはぜえはあ言って、二か月分の食費を詰め込んだリュックを頑なに手放そうとせずに、歩き続ける。老体にここまでの距離を行かせたのは無謀だとわかっていた。でも時間がない。できる限りの旅費は調達した。おばあちゃんと生きていくには、何としてでも倒れずに進み続けなければいけないのだ。

 容赦のない日射しがわたしたちを焼く。

 憎らしい四十度の空。冬の気配なんかどこかへ消えた、異様なほどの空気の乾燥。

 でも、綺麗だなと思った。

 子どもが乱暴に青の絵の具をぶちまけたみたいな、強烈な青空だった。わたしたちが見上げる先には何もない。未来も過去も、形を成さない。誰と仲良くて、誰と喧嘩したのかさえ、わたしは何ひとつ覚えていなかった。友だちは入れ替わって、また新しい人と知り合って、別れたりした。みんなどこかへ行こうと夢を見て、実際にどこかへ行った人もいれば、どこへも行けなかった人もいた。それがわたしたち地球人だ。遠野ひかりと遠野早苗。二十一歳の公務員と九十歳の老人。

 上を向くと、真っ青な空だけがある。ぎらつく太陽のきらめきがわたしをあぶりだそうとしている。ずっと歩いて、果てしなく歩き続けて、それなのに自分がこの世に生まれてから二十一年しか経ってない。あとどこまで歩くというのだろう。なぜ一歩ずつ踏み出す足が、こんなにも重いのだろう。そんな心の状態で、なぜわたしは、頭上できらめく日射しと抜けるように広い空を、綺麗だと感じているのか。こんな、「自然が美しいだけ」のどうしようもない事実を、感傷的に受け止めているのか。自分がバカらしくて、でも隣におばあちゃんがいて、笑いたいのか泣きたいのかも判断できず、どうにかなりそうだった。

「あんたらも東京行き?」

 後ろから声をかけられた。

 振り向くと、痩せた男だった。薄汚れた服を着ている、年齢不詳の男。

 わたしはとっさにおばあちゃんの手を引き、「そちらも?」と先を促した。

「電車がまだ動いてた時代を知ってるか?」

「ええ、まあ」

 男はわたしたちと話したいようで、疲れた表情を浮かべながらもどこか嬉しそうに、距離を縮めてきた。

「あんたら、AI世代だろ? 特に若いの。人が機械を動かしてた頃をもう知らないだろ?」

「……そうですね」

 わたしは慎重に話を合わせる。

「生まれてからロボットがいたんで」

「やっぱそうか。俺を見ても怖がらないわけだ」

「ああ、人じゃないんですね」

「アンドロイドだ。旧式だけどな」

 男は名前を永遠《トワ》といった。言葉は流暢だけど、確かに体の動きがカクカクしていて、滑らかでない。

「東京に、『列車』が来てくれると思うか?」

「……そういう連絡でしたけど」

 訝りながらも、わたしは男に合わせた。

 彼は乾いた自嘲的な笑いを浮かべる。

「俺は嘘だと思うね。来るとしても、オンボロ列車だ。最新のじゃない。命の保障なんかあるかよ。くそ、日本なんかに生まれなきゃよかった」

 男はこの世を恨んでいるらしかった。言葉の端々に、人間や社会に対する厭世的な視点がうかがえる。

「あなたは、何で東京を目指しているんですか。『列車』に乗りたいんですよね?」

 わたしはおばあちゃんを隠しながら、男に聞く。ほかにもぽつぽつと、東京に向かっているらしい人影が増えている。

「ここにいて何もしなかったら死ぬ。ここから出て東京へ行けば死ぬかもしれないが、助かるかもしれない。賭けにもなってない、最低の選択だ。しょうがないんだよ。東京に行くしか。アンドロイドにだって人権はあるんだ」

「あなたをアップデートしてくれる人は、もういないの?」

「俺は第二型のモデルだ。古すぎて修理士すらいねえ。これ、まだ動くのかって何度言われたか。はは、人間みんなくたばれってんだ」

 男はすねたような声を出した。わたしは何も言う気になれなくて、おばあちゃんの手を引いて、ひたすら前を見ていた。

 しばらく無言が続く。

「おい、姉ちゃん。話し相手になってくれよ。一人で生きてきた年月が長すぎて、誰かとしゃべりたいんだ。寂しいんだよ、おじちゃんは」

 どうしようか悩む。彼は悪いアンドロイドではなさそうだし、旧式だからそれほどの機能は持ってないだろう。警戒心を抱くほど、強そうでもない。会話は続けることにした。

「あなたはどこで製造されたの?」

「永遠って呼んでくれよお。これでも最初は美形アンドロイドって売り文句で販売されてたんだからさ。そんで姉ちゃんの名前は?」

 ちっ、と舌打ちが聞こえた。おばあちゃんだ。

「若い娘にしつこくするんじゃないよ。ババアにも話を振ってやる礼儀は見せないのかい?」

「ええ……? おばあさん、名前は?」

 永遠は少し嫌そうに尋ねた。

「早苗だよ、早苗。こっちはひかりだ。わかったら無駄口たたくな。体力が削られる」

 確かにそうだ。晴れているせいでいつも以上に暑い。気温なんてもう知りたくない。とにかく進む。足だけを動かす。それだけに集中する。

 周りの空気が変わったのは、わたしたちが会話をやめてすぐのことだった。

 こんな感覚は初めてだった。

 空気が振動するような、奇妙な音といえばいいのか。景色に割れ目が入るような、一瞬の違和感が走った。

 それは瞬く間に異変を知らせた。

 周囲の逃亡者たちが動揺する声。何かが起きた。何かを感じる。正体不明の焦り。

「『列車』だ!」

 突然、永遠が叫んだ。

「『列車』が来たんだ! 予定よりずっと早いぞ!」

 永遠の叫び声は一気にみんなの耳を震わせた。雰囲気が一変する。びりびりした緊張感が辺りの意識を電流のように痺れさせる。

「見ろ! あれだ!!」

 永遠が指さす方を見た。

 窓ガラスに亀裂が走る時の音に似た、耳障りな轟音とともに、空が割れた。

 割れた、としか言い表せられなかった。使い古された表現がこんなにも的確に状況を説明できるなんて、今まで知らなかった。空が割れた。本当に。ガラスのように。モニターの液晶画面が内部から破裂して、破片が飛び散った事故を連想させた。あれが空間ワープか。一体どうなってるのだ。頭で処理できない、超常現象のような現実だった。自分の見ているものが信じられなかった。

 それは、とても大きな乗り物だった。

 歴史の授業で習った、汽車という名前の、真っ黒な車体に似ていた。

 黒い煙は吐かれていない。レールもない。いや、レールは目に見えないだけで、きっと車輪の下にあるのだろう。ワープ専用の空間移動の装置でもついているんだろうか。

 ところどころ擦り切れた手垢の残る、使用感がぬぐい切れない古さがあった。大きな煙突は遠目から見ても錆びついた汚れが目立っていて、劣化していた。そもそも見た感じが洗練されてない。まるで田舎から来た娘が化粧のやり方を知らずに都会の服だけ着てしまったような、隠しきれない違和感があった。

 これが、『列車』。

 わたしは妙に冷静な自分の心を感じ取った。

 とにかく、迎えは来た。『列車』は日本の東京駅に着こうとしている。

 突如、誰かが息せき切って走り出した。

 それが合図であるかのように、前の人も後ろの人も順番を無視して急に動き出した。

 みんなが『列車』に殺到しだした。

 誰かが誰かを押しのけて、誰かが地面に転がって、別の誰かが踏み上げた。

「押さないで! あわてないでよ、落ち着いて行動して!」

 わたしはたまらず声を張り上げた。けれど聞く人などいない。みんな一目散に駆け出して、悲鳴と悲鳴がぶつかり合った。

 わたしたちは肩を寄せ合って、人の波から少しずれた。何とかおばあちゃんを転ばせないために、ぶつかられても歯を食いしばって、地面に足を縫いつかせるように踏ん張った。

 信じられないことに、『列車』は少し距離のある場所で停車したと思った次の瞬間、再びエンジン音をかけ始めた。

「まだみんな揃ってないのに発車しちゃうの!?」

「『列車』はAIが動かしている無人転送装置だ! やっぱり古い型番だ。火星からワープする時に時間の計算がずれたんだろう。そんなことはお見通しさ! 何のためにずっとアンドロイドやってきたと思ってる!? 生き残るためだよ! 人間よりずっと丈夫な俺が助かるべきなんだ!」

 豹変した永遠は、わたしたちとしゃべっていたことも忘れてしまったみたいに、猛スピードで大きな車体に向かって突進した。

 まるでイノシシのような激しさと足の速さだった。

 確かに彼はアンドロイドだ。人間には真似できない身軽さで、周りの人たちを軽々と飛び越えていく。

「乗せろー!!」

 絶叫に近い永遠の声に触発されたみたいに、みんなが暴れ始めた。暴力的な気の高ぶりがわたしたちを追い詰めている。

 暑い。自分の汗で景色がゆがむ。タバコを吸いたい。状況と関係のない思考だけが頭を回る。

「あっ……」

 おばあちゃんが小さく声を上げた。

 わたしも声が漏れた。

 永遠が男の人に足を引っ張られたからだ。

 人々の塊の中に、永遠の体が飲みこまれた。

 その後はもう見たくなかった。何も考えたくなかった。わたしたちは目をつむった。

 何かが急に収まって、静まった。暴動のように興奮したその場の空気の高まりは、突如ぴたりと止んだ。

 不気味なほどの静寂。

 気が遠くなるような空気の重さだった。

 恐る恐る目を開ける。

 そこには倒れ伏して動かなくなった人たちがいた。

 永遠を見つけた。

 長い髪の、痩せっぽっちのひょろいアンドロイド。

 わずかに体が動いていた。

 まだ生きてる。わたしたちは思わず駆け寄った。

「永遠……!」

 うつ伏せに倒れている永遠を抱き起こそうとして、わたしは動きを止めた。

 彼が泣いていた。あきらめたように笑いながら、泣いていた。壊れているんだ。さっきの衝撃で、頭を強く打ったのだろう。人工の脳の部分がショートしてしまったのか。たった数秒にも満たないあの時間、永遠の命は散った。

「ひかり、早苗」

 永遠の声がした。焦点の合わない目で、永遠がしゃべっていた。

「ひかり……。早苗……。ひかり……と、早苗……。ひかりと、早苗……。へへ…………」

 永遠はわたしたちの名をしばらく呼び続けていた。

 そして、ふっと電池が消えたみたいに、動かなくなった。

 これはわたしの幻聴か。自分もおかしくなったのだろうか。さっき知り合ったばかりのアンドロイドが壊れただけなのに、友だちを亡くしたかのような激しい喪失感が襲いかかってきた。誰かの声が聞こえるけれど、もう自分の鼓膜が正常に動いている自信すらない。

 重機が稼働しているみたいに、鼓膜をつんざくようなエンジン音が『列車』から聞こえる。

 もう動くの? もうここから離れるの? これは事故? 誰が悪かったのだろう。永遠だろうか。彼を憎むことなどできないのに。

 さっきから足が震えて仕方ないのは、わたしが弱いからか。

 自分の意識が遠のいていくのを感じた。

「ひかり!!」

 途端、頬に鋭い痛みが走った。

「行け!!」

 おばあちゃんがわたしを殴った音だった。

「『列車』に飛び乗れ! お前しかいない!」

「何で!? 先におばあちゃんが入って後でわたしが……」

「バカかお前は! そんな時間がどこにある!? 今がチャンスなんだよ!」

「でも」

 言いかけて、もう一度頬を打たれた。クソバカ女が! と狂ったように怒鳴られる。さらに二言、三言暴言を吐かれた。ほとんど鬼みたいになったおばあちゃんの怖い顔が、血走った目が、わたしにそれ以上の文句を言わせなかった。

「ちっぽけな正義感振りかざすんじゃねえ!! お前の細い体でわたしを背負えるかよ! ババアに気を遣うな! 逃げるんだ!」

「わたしは……。わたし、は……」

 言葉がうまく出てこない。言いたいことはたくさんあるのに、目の前のおばあちゃんがあまりに勝手で、勝手なことばかり言って。それでも、わたしはおばあちゃんに逆らえない。この人がそばにいなかったら今までのわたしはなかった。

「ほらっ、行け!!」

 まるで憎んでいるかのように、おばあちゃんはわたしの背中を突き飛ばした。前につんのめるわたしを、後ろから大きな怒声が叩いた。

「逃げないと殺すからな!」

 老衰して小さくなった今のおばあちゃんじゃなかった。子どもの頃、不安で眠れないわたしを、がさつな言葉づかいで安心させてくれた、あの時のおばあちゃんだった。それはお母さんの声にも、お父さんの声にも聞こえた。罵声が聞こえる。みんなが怒っている。わたしに激昂している。

「逃げろコラァ!! 殺しちまうぞ!!」

 走った。

 振り返らなかった。

『列車』のエンジン音がほとんど轟音のようにわたしの耳を刺激する。

すさまじい光が周りの空気をどんどん薄くする。空間と空間が、大きく切り離されて捻じ曲がる気配がした。

『列車』が発進する。

 直感だった。

 わたしたちはもう二度と巡り会わない。

「跳べ!!」

 おばあちゃんの絶叫がした。

 こんなにうるさい音の中で、おばあちゃんの声だけが、はっきりと聞こえた。

 ありったけの力で、わたしは地面を蹴り上げた。

 手すりを掴む。

 腕が千切れるほどに痛い。

 それでも離すわけにいかなかった。

 今まで出したこともない大声を上げて、わたしは、閉まりかけるホームドアに滑りこんだ。

 体当たりのような勢いで地面にぶつかる。肩から背中に走る鈍痛。転がり続けるわたしの肉体。受け身を取って頭を守りながら、衝撃を吸収するのに必死だった。

 向かい側のドアに叩きつけられるようにして、止まった。

 ホームドアが完全に閉まっていた。

 一瞬、静寂がよぎった。

『列車』が動く。

 ズズズズ……と、地鳴りのようなおどろおどろしい音を立てて。

 あっという間に時速を上げて、車体が走り出した。速い。乗客がほかにいるのかどうかもわからない。時間だけが動いていた。

 喉の奥から熱いかたまりが唸り声を上げて昇ってきた。

 溶岩が噴出するかのように、目の前が真っ赤になる。

 獣のような咆哮が腹の底から沸き上がり、わたしは吠えた。

自分のことも、地球のことも、何も考えなかった。おばあちゃんのことも。

 わたしは逃げた。

 助かった。

 助かったんだ。

 怒りなのか喜びなのかわからない激情が襲ってきた。

 すさまじい勢いで空気を切り裂く『列車』。猛スピードで宙を走り、ワープという名のレールに乗って地球を過ぎ去る『列車』。あまりに速いスピードに、わたしは床にへばりついて、飛ばされないように全身を振り絞ってしがみつくしかなかった。

 振り落とされるもんか。

 わたしは、笑ってた。いつの間にか口角を上げてニタリと微笑んでいた。んふふふふ、と不気味に気味悪く発する声を、抑えることができなかった。

 火星は、どんなところだろう。

 突然そう思った。

 若い人が多いって言ってた。みんな熱い気持ちを持って元気に暮らしているんだろうか。楽しそうに生きているんだろうか。優しい人はいるだろうか。

 未来が、あるだろうか。

 わからなかった。ただ、わたしは助かった。転送装置に飛び乗った。どうにかなる。根拠のない自信があった。

 顔から汗が吹き出て、床に水たまりができていた。それが涙であることに、しばらくわたしは気づかなかった。

 

   了

 

 

 

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ひとりごと創作日記 二月

 

二月四日金曜日

今日は一文字も書けなかったよー。そんな日もあるさ。しょうがないね。

とりま自分の名前だけ打った。何も出てこない日は文字だけ打つ。あいうえお。

できるだけ毎日パソコンの前に座ってWordを開く。これだけでもじゅうぶんな訓練になっている。……と信じている。

焦らない。焦らない。蟻んこのようでも生きていけるさ。たぶんね。

そして今日は不眠の日らしい。寝れないわー。夕飯の後で執筆するのはもうやめよう。生活リズムによくない。

一日くらい寝れなくても大丈夫さ。しょうがない。

 

二月五日土曜日

今日は原稿用紙で二枚半書けました。半端な文字数でも執筆できた自分にほっとしてます。地道に書いていこうぜ。何とかなるさ。

キャラクター小説が好きなんだ。漫画やアニメに感動した世代だから、小説でそれをやりたいんだ。つまりはライトノベルね。そしてライト文芸、キャラ文芸へとなっていく……。

青少年・少女雑誌から成年雑誌へと移るように、人の感性も羽化の時期を迎える。時代も、地球も。

変わり続けることの意味をずっと考えている。

 

二月七日月曜日

今日は何も書けなかった。そんな日はしょうがない。次の日に賭けよう。たとえ一年以上かかってしまったとしても、私はこの長編を完結させる。

天気が崩れているから体がだるいですね。冬型の気圧配置がなくなっていく。春になるのねー。

小説を書くのは本当に大変。実感として身に染みる。それでも私は書く。亀のような遅さでも、進み続けるのだ。ちまちま歩くぞ。

 

二月九日水曜日

今日できたこと。

七百字ほどの執筆。書けたから良し!自分を褒める訓練。

そして自己暗示。自分の物語を書けるのは自分。ちまちま書いていくのだ。今日はよくがんばりました。

 

二月十日木曜日

今日は東京で雪が降り、とんでもなく寒い日になった。暖房つけてても寒いってすごいな。

そんな中返却された小説講座の提出作品。三十枚程度の短編小説。

とても身になるアドバイスをいただき、最終的に自作品を褒めてもらえて心底安心した……!そして、自分では気づかなかった盲点(磨くべきところ)を教えてくださり、やる気が満ちてきました!

結果的に、自分の成長すべき点が見つかったので、お金を払って小説講座を受けてよかったです。

これからもがんばるわーい。

 

二月十一日金曜日

今日やったこと。

長編のプロット作りをもっと勉強したいなと思った。しばらくプロットのことを考える毎日に当てよう。これからは構成その他もろもろから逃げずに取り組みます。地道にがんばるのだ。

何か、一皮むけた気がするのは私だけの思い込みかしら。現実には、執筆はまったくたりとも進歩してないのだけど、心がすっきりしている。きっと努力すべき点が見えたからだな。勇気を出してお金を払ってよかった。

作家への道は日進月歩。日々努力。ファイヤー!

 

二月十三日日曜日

今日は八百字ほどの執筆ができた。お疲れさま自分。たかが八百字。されど八百字。できれば千字以上行きたいのが理想だけどね。二千字以上書くとライターズハイになって夜眠れなくなってしまうから、いろいろ気をつけています。

遅筆作家なりに工夫しながら努力しましょう。

夜に十五分ほど読書した。青春物語はさわやかな気持ちに浸れて、切なくも明るい思考になれますね。

今日は平和な一日だった。

 

二月十七日木曜日

今日はまったく別の小説のプロットを設計していました。特に、キャラクター造形を練っている時が楽しいですね。知らない誰かの人生を想像することはとても気持ちいいです。妄想力をもっと鍛えて、いつか憧れの未来に近づきたいなあ。

自分に空想癖があってよかったなと、最近特に感じる。一日一日を生き抜こう。

 

二月十九日土曜日

今日は気圧の影響で調子が悪く、読書だけしていました。久しぶりに読んだ本はライト文芸。最近、優しい話ばかり読んでる。年齢かなあ。

プロットの勉強に励みたいと思います。話のネタが浮かんだらまずはプロットに落とし込む訓練。コツコツとした努力がいつか良い結果を生み出す。信じるのだ。

 

二月二十日日曜日

今日やったこと。

プロット作成を進めた。小説アドバイスをいただいた作品の改稿を始めた。

自分の妄想力をもっと突き詰める努力が必要だな。前進あるのみだ。あと一時間がんばります。

 

二月二十四日木曜日

今日は一日中だるくて横になってた。やったことといえばプロット作りを少しだけ。まあしょうがない。

好きな作家さんのイラスト集をぼーっと眺めていました。本を読めない時はイラストを見ている。綺麗な絵や可愛い絵は心を豊かにさせてくれますね。

季節の変わり目で、だんだん体がこたえるようになってきたなあ。まあしょうがない。

今日は大人しくしていますね。

 

 

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ひとりごと創作日記 一月

 

一月八日土曜日

今日できたこと。

長編写本1500字ほど。四十~五十分ほどの読書。とても寒いがよく晴れた土曜日。冬至が過ぎたので少しずつ日がのびて外が明るくなっていく。太陽は偉大。

新年度初めから推しのライブに当たって参戦し、ハッピーな幕開けです。今年の私は最強。言霊!!

梅雨の前までに何かしらの創作活動を一区切りつけたいな。

 

一月九日日曜日

今日できたこと。

長編写本2400字ほど。久しぶりに二千字超えた。よく書けたなー自分。自画自賛。ついに二、三ページで完成する。一年以上写し続けた私、えらいぞ。将来ビッグになるぞ。言霊!!

写本をやり遂げたら次はどうする?オリジナルのキャラクター作りと世界設定作りですね。浮かんだシーンのメモはけっこうストックしてあるから、あとは実際に筆が乗るかどうかだな。

「小説は感情八割、冷静二割で書く」と先行作家さんが著作で述べてたな。感性のままに弾けて小説に昇華したい。そして二割の冷静さで推敲するのだ。やってみよう。書いてる最中はハイに飛ぼうぜ自分!そっちの方が楽しそうだ。自分に合ってる執筆方法を模索中です。

がんばりましょう、未来の作家よ。(言霊!)

 

一月十一日火曜日

今日できたこと。

ついに長編写本すべて書き写しきった!やったぞー!!長い道のりだった……。

私に写本は無理なんじゃないかと思っていたけど、こうして完成できて本当に嬉しい。自分よくがんばったぞ。これからもがんばろうな。

オリジナル長編に挑戦しよう。三百枚以上いきたい。目指せ12万字!

以下、母の名言。

「勉強はもうじゅうぶんしたんだから、これからは自分の好きなものを好きに書いたらいいんだよ」

母よ、いつも娘のためにありがとう。自分なりにがんばりますよ。

今日はいい日でした。

 

一月十二日水曜日

今日はあまり小説らしいものを書けなかった。

今までやってきたこと。長編の写本。短編と中編も写本した。ここからいざオリジナル創作となると、ちょっと緊張しちゃう。肩に力が入ってしまっている。気を抜くぐらいの執筆がしたい。楽しく書こう。

大丈夫。大丈夫。大丈夫。心に三回唱える。

私も、物語も自由。縛るものは何もない。

 

一月十七日月曜日

今日は村上春樹さんの小説作法本を読んだ。最近、読書を少しずつ進められている。一日十分程度のミニ読書。私を物語の世界へ連れていってくれてありがとう。先行の作品を生み出してくれた作家さんたちに感謝。

一昨日くらい前かな。発作のように短編小説を書いた。久しぶりに心の中の熱のまま書けた気がした。書いたと言っても原稿用紙四枚程度ですが、いきなり指が動いてびっくりした。

私はまだがんばれるのかな。人生は長いし(勝手に長生きできると思い込んでいる)じっくり取り組んで、作家力を持続させよう。作家に必要なのは、持続力。

また発作のように物語を書きたいな。

 

一月十八日火曜日

今日は、午後になってから体調が回復して執筆を少し進めた。夕方から書き始め、一時間ほど集中した。今は夕食後。これからまた書きます。

執筆は一日に三枚~五枚は行きたいなと思いつつ、実際は二枚程度だね。体力ないからなあ。亀のように地道に進みましょう。

 

一月二十一日金曜日

今日できたこと。

執筆1500字ほど(たぶん)。がんばったな自分!この調子でがんばれ自分。

誰にも見せない紙のノートにシャーペンで個人的な気持ちをつづる。アナログの創作方法、何だか楽しい。手が疲れるけど、思うままに言葉を書けてる気がして。

コロナ禍と長く付き合っていく覚悟をする必要があるなと、踏ん切りがついた。まずは自分が健全に生き残れること。自分のために生きることが、結果として人のためになる。だいぶ大変な時代ですが、やけくそにならずに辛抱強く日々を過ごしていこう。

どんな疫病も、いつかは収束する。人間にも社会にも、時間が必要なのですね。生きることは容易くない。だから私は本を読む。

 

『不完全は美しく、天才は狂気。どうせなら、思いきり馬鹿げている方がいいわ。』

Byマリリン・モンロー

 

その通りだね……。

 

一月二十三日日曜日

最近、考えていること。

小説講座を受講しようかと思い始めてる。値段が張るのでかなり慎重に選ばなくちゃいけないけど、勇気を出して受けようかな。

尻込みしている状態はやっぱりよくないよね。ある程度、思い立ったら即行動の精神を見習うべきかなあ。

投稿サイトに載せる熱が、いったん落ち着いてきた。私の目的は何だろうって、立ちどまって考える時なのかもしれない。

たくさん自分自身のことを考えて、まずはお試し受講を開講している講座を探そう。

丁寧に小説を書く修業の始まりかな。

 

 

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ひとりごと創作日記 十二月

 

十二月五日日曜日

やっと体調が戻ってきた。急に寒くなったので倒れていました。なぜこんなに季節の変わり目に弱いのか。すぐ具合悪くなる体をどうにかしたい。でもきっとどうでにもできない。

AIが進化したら、自分の脳みそと心臓だけ取り出してロボットの体に乗り移りたいわ。マジでこのポンコツ肉体どうでもいいわ。それぐらい体力がない。頑丈な体に生まれたかった。サイボーグ!

しばらく執筆も写本もできなかったけど、今日はやっと再開できました。おめでとう自分。

できたこと。

写本千字程度。完成した短編オリジナルの推敲。もう少し日数を置いた方がいいな。気長に寝かせておきましょう。

夜は推しのDVD観るぜー。楽しみだ。

 

十二月八日水曜日

今日できたこと。

長編写本1200字ほど。いよいよ本編クライマックス突入した。あと少しだ~。ここまでよく写しましたね自分。がんばったぞ。

寒くて寒くて体が動かない。地球がちゃんと回ってる証拠。温暖化なのに冬になるとちゃんと気温が低くなることがすごい。地球すごい。

午後は読書したいな。三十分ぐらい読めないかな。

紙の本の方が読んでて落ち着くのは、私がアナログ世代だからなんでしょうね。若い子は電子書籍の方が好きなのかしら。デジタルも楽しいけどね。どうか紙書籍がなくなりませんように。

 

十二月十日金曜日

今日できたこと。

長編写本千字ほど。あと少しで写し切るんだ。がんばるのだよ、私。残りは四分の一もない。ファイトだ!

三十分ほど読書をした。エッセイは今までふれてこなかったので新鮮な感覚で読んでいます。作家さんはこういうことを考えているのだなあと、一読者として別の面を見れたような気持ちになります。

自分が今できることは、写本と読書。この二つの反復練習だ。さじを投げずに、コツコツと続けよう。努力はいつか何かしらの形で実になると信じているから。

 

十二月十四日火曜日

今日できたこと。

二十分ほどの読書。長編写本千字くらい。千里の道も一歩より。

ついに字数が11万字いったぞー!!

私は書き切るぞ!やり遂げたときに見える景色があるのだ!

昨日は月の日と睡眠剤の調子が合わず、眠れなくてぼーっとしていました。真夜中の不眠には音楽が支えになるね。音楽は執筆の友だち。

 

十二月十六日木曜日

今日は人と会って、よくしゃべった。いろいろと優しい言葉にふれて、気づきにもふれて、楽しかった。他愛のない話も真面目な話も聞いてくれてありがとうございます。

私には、私自身を形作る能力がたくさんある。自分を信じて、これからも好きなことに夢中になろうと思います。

人間は自分の健康が第一。働くことはその次でいい。今日いちばん感動した言葉です。Oさん、ありがとう。あなたが担当でよかった。

 

十二月十八日土曜日

今日できたこと。

長編写本1600字ほど。フルマラソン完走までもうひと踏ん張りです。ついに12万字まで到達!プロ作家さんのすごさを改めて実感するとともに、「書く」という途方もない行為が好きなんだなと己の心を再確認した。自分は物書きだ!

夜、何気なしに推しを見て胸キュンした。アイドルは人の一生を照らすと思う。時々それは劇薬にもなるから距離の取り方を考えなければいけないけど、応援の方法を見直したら、また楽しく推しを見れるようになった。推しは存在してるだけで尊いんだぜ!

今後の目標。

長編を勉強する。

性格のいいオタクになる。

無理をしない持続的な執筆。

マイペースにがんばるぞ。

 

十二月二十一日火曜日

今日できたこと。

三十分の読書。長編写本1500字ほど。

着実にがんばってる自分を自画自賛してあげよう。自分すごいぞ!

昨日は推しのライブドキュメンタリー映画観に行ってきた。推しの音楽があって、ライブを楽しめる環境があって、それを感性豊かに受け入れられる自分がいて、自分が自分でよかったなと思った。自己評価は高めに!

私は感受性鋭い自分の心が好きです。

世界はいつでも美しい。それを信じられる人間でいたい。

 

十二月二十二日水曜日

今日できたこと。

長編写本1200字ほど。そして二十分ほどの読書。家事もほどほどにできた。今日はすごいじゃないか自分!

ずっと書きたいストーリーのプロットを長い間練ってるの。

これが形になる時が来たら、私は泣いて喜ぶのだろうな。

今の時代は、新人賞に挑戦して落選したとしても、投稿サイトという素晴らしい媒体が出来上がったから創作が楽しいです。物書きにとってはいい時代になったよね。そう信じてるよ。

つまりは、チャンスがそこら中にあるってことさ!

私の生み出す物語はいつか必ず花開く。

言霊じゃ!!

 

 

 

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ひとりごと創作日記 十一月

 

十一月二日火曜日

今日は晴れて気持ちがよかったけれど、その分気温が上がって寒暖差が激しかった。ぼーっと休んでました。

できたこと。

三十分ぐらいのミニ読書。創作ノートのプロット作り。

写本と執筆は夜にやります。

夕方六時。写本千字程度書けました~。グッジョブ!

 

十一月四日木曜日

今日は写本を千字程度やりました。執筆はお休みしています。今は疲れてます。ちょっとの間休んでいよう。

日が暮れた後は、ミニ読書をしたり、ぼーっとしています。

たぶんがんばり過ぎたんだな。数日間ゆっくりしよう。

夕ご飯食べたら元気が出た。お風呂これから入ります。ゆっくりしよう。

読書セラピーという活動が海外であるみたいなんです。素晴らしいですね。日本でも読書療法という名前で活動している団体があるんだって。特に小説を読むのがいいんだと。フィクションを欲する心を丸ごと肯定してくれたみたいで、嬉しくなった。わーい。小説を読むのは大事。それを書く人も大事にしていこうね。

 

十一月五日金曜日

今日は昼三時あたりに執筆できました。六百字ほど。少ないけど、進んだんだから良しとしよう。良し!

夕方は読書しました。まあまあ快適な一日!

積ん読を消化していくのが最近楽しいです。読むべきタイミングが回ってきたのかな?ちょっとだけ新刊購入をひかえて、今ある本を読んでいきます。

久しぶりに図書館行きたいなあ。本のある空間が好きなのですよ。

できるなら地下じゃなく、窓のある地上階の図書館で一日を過ごしてみたいなあ。

 

十一月六日土曜日

今日はいくらか執筆できました。小説はラストシーンを書けばとうとう完結です。がんばるぞー。

そして数日間寝かせて、数日間推敲するんだ。作品をよくするには寝かせること。焦らずに、ゆっくり取り組むこと。

夢中になれる趣味を持つのって、いちばん大事だと思う。だって人生は何もなしに生きるには長すぎるもの。夢を持つと、人生は短い。でも途方もなく長く無感動に生きるよりは、時間はあっという間に過ぎても好きなことをやり続ける人生が、私としては幸せだから。

今夢中になれるものを楽しみ生きていく。本読もうーっと。

 

十一月十日水曜日

今日できたこと。

長編写本千字ほど。ミニ読書。それだけだ~。夜は何か執筆できるかなあ~。

 

十一月十一日木曜日   

今日できたこと。

長編写本一ページ分。そして執筆。今日はわりと理想的に過ごせました。

明日は母と映画館だ~。エンタメ映画を観て久しぶりに外出して、気分をリフレッシュしましょ。

母とデートすんの久しぶりー。

ミニ読書しました。ライト文芸を最近は嗜んでる。

 

十一月十五日月曜日

今日は午前中に長編と短編の写本をけっこう進められた。天気もいいし、涼しいし、心地のいい日です。

今日は、後はぼーっとするか、少しだけ執筆するか、趣味の時間にするか。

平和な時間って幸せ。

ただいま午後四時半。執筆少しできた~。いぇーい。読書できたー。

本日は理想的!

 

十一月二十二日月曜日

今日はずっと天気が悪くて大変だったけれど、何とか長編の写本だけはできた。千字ほど。雨ならこれぐらいでいいのだ。

季節の変わり目の影響で体調不良が続いている。焦らずに、ゆっくりと。間に合うと思ってた短編の〆切はあとちょっとのところで間に合わないかも。もし終わらせられなかったら?その時は次のご縁に期待して、自分の体を優先させよう。とりま三十日までがんばろう。

そろそろ晴れますように。

 

十一月二十六日金曜日

今日は母と深大寺へ行ってきました。とても楽しかったです。自然は美しい。

昨日できたこと。

長編写本二千字近く。あと少し。あと少し。

私のポリシー。

淡々と、できる努力を、少しずつ。

継続は力なり、ですよ。本当に。

私のポリシー2.

悪口を言わない。

これは絶対に守る。私はそういうことはしない。

日々の努力がものを言うのさー。淡々と、がんばります。

 

 

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 ひとりごと創作日記 十月

 

十月三日 日曜日

今日は気分転換に地元の本屋へ行ってきました。

推しの雑誌を買って、図書館に寄って、お昼を食べてきました。お金が飛んだけど楽しかったです。リフレッシュできました。

帰宅後は執筆を数行だけ、それと短編の写本を千字ほど更新。夕方にミニ読書をしました。充実~~。秋は読書が進む!

キャラ文芸の短編賞に応募したくなってきた。間に合うかな……? とりあえず書いてみようか、自分。

明日は家で執筆をがんばります。

 

十月五日 火曜日

今日は一日家にいました。執筆は数行だけやって、短編小説の写本に集中しました。ほどほどにがんばった!

写本はだいぶ慣れてきました。後は長編の写本をやり遂げるぞ、自分。がんばれ自分。

ミニ読書をした。「ミニ」とは、一日五分~十分程度の読書を習慣づけることです。ネットで紹介されてたので実践しています。なかなか自分に合ってて、続けられそうです。継続は力なり!!

今書いてる短編はシリアスが強い内容。ライト文芸なので重いというほどではないが、明るい話ではない。私の気持ちもセンシティブ。すぐに影響されるなあ。休憩しようかな。

明るい話やコメディを書く才能がほしい。

 

十月七日 木曜日

ただいま朝六時。会社員、公務員の方々は起きる時間でしょうか。毎日通勤お疲れさまです。学生さんたちも通学お疲れさま。

私は施設の通所日です。久しぶりだ~。

スタッフさんに本の話ができる人がいるから、通所が楽しいです。私は幸せ者だな~。

自分の体力だと、在宅ワーカーが今後の目標です。

どんな仕事も、どんな雇用体制でも、各人が胸をはって生きられる社会を作りたいな。そういう日本になってほしいな。

 

ただいま午後三時。無事に終わった~。今回は全体ミーティングを行い、私は書記を担当しました。書くのが好きな人間なので全然苦じゃなかった。むしろ楽しかった。いぇーい。

秋~冬にかけて気温が落ち着き(高いけどね!)、また施設へ通える日数を増やしたいと思う。のろのろとがんばろうぜ。

帰宅後、趣味のブログを更新。長文が書けるからブログは楽しいですね。ブログ文化は衰退しないでほしいなあと個人的な願望。

 

十月九日 土曜日

今日は母とデートしてきました。手作りマーケットのイベントに一般参加。たくさんの素晴らしい作品を見れて、気に入ったものを買って、感情が幸福になりました。人の感性にふれるのって大事!

母と出かけられたのも久々で、楽しかったです。

もし、私と一緒にいることが母の楽しみになっているのなら、こんな娘でもちゃんと親孝行できているのかなあ。

両親に対する感謝はずっと変わりません。

明日からまた執筆に励みます。無理しないようにがんばれよ、自分。

息抜きは人の気持ちを新しくさせてくれる。外へ出るのですね、作家。私も、世界を知って、関わっていかなければ。

 

十月十一日 月曜日

今日は昼過ぎから長編模写を始めた。二千字近く写せたので、次に自作品の執筆へ。

書きながら推敲、書きながら推敲というペースでやってるので、けっこうな遅筆家です。しょうがない。

今日は文章の直しに時間を割いた日でした。

夜は書けるかなー。小一時間休憩します。

 

十月十三日 水曜日

昨日と今日は低気圧だったので駄目だ~。夕方から夜にかけて執筆できたらいいな。

秋雨の時期ですね。また晴れてくれ。雨の日は静かにしていよう。漫画や本読んでようかな。

夜型なんです。徹夜にならないことだけ気をつけよう。夜×時以降は書かないルールを自分に課します。ゆるゆるがんばるのだ、私よ。

そして今日は月の日の一週間前だった。メンタルに影響が出てくるから書けなくなるのはしょうがないよね。今日は無理しないで寝よう。

明日晴れるなら、明日はがんばりたい。

ちょっとメンタルがしょんぼりしてます。

頓服薬を飲んで寝よう。

 

十月十四日 木曜日

今日はタイプライターで執筆しました。ネットにつながらない、文字だけを打つ機械なのでとても執筆がはかどります。タイプライター好きだ~。キングジム社ありがとう!(宣伝)

そろそろ読書したいなあ。

いいにしろ悪いにしろ、反応がくるということは私の作品には力があるということ。私自身の小説を誇りに思う!

 

十月十五日 金曜日

応募しようと思ってる自作品、あと最終章を書けば執筆完了だ~。がんばるぞ。

今日は執筆ができてよかった。昼過ぎから夕方の、日が落ちる間際の時間帯が自分にとって書きやすいみたいだ。自分スタイルを模索していこう。

今日できたこと2。

積ん読二冊ほど読了。そろそろ新刊ほしくなってきた。一般文芸とライト文芸一冊ずつ買おう。

 

十月十六日 土曜日

今日できたこと。

長編写本千字以上。雨の中がんばりました~。曇りで低気圧がやばいので頓服薬を飲んでいます。

今日できたこと2。

ミニ読書。今日は十分ぐらいの読書。ネットで見かけた「ミニ読書」習慣化できそう。自分に合ってるみたいだ。

執筆はできなかったけれど、代わりにオリジナル短編のプロットを作ってました。シリアスばかり書いてたので、これは胸キュン&ラブコメになりました。女性読者つかみたいぞー!

 

十月十七日 日曜日

今日は久しぶりに一時間読書できた。やったー。

読書記録たまってきたので、近いうちにブログに上げられればいいなと思います。

今日から寒波が来て、東京も寒くなってくるみたい。厚い布団出しておいてよかった。秋、もうちょっと日本にいようよ……。

でも地球が暑くなっても冬が来るとちゃんと寒くなるんだなあとも思う。四季ってすごいなと唐突に思ったりもする。

温暖化はよくないけどね。

 

十月十八日 月曜日

今日は父の出費で家族総出で高い寿司を食べに行ってきました。もう二度と食べられないほどの一級品のお店へ。

店内が貴族のお城みたいで「ブファッ(笑)」ってなりました。確かに庶民の入る店ではありませんでした。

「一度しか口にできない味を噛みしめておくんだぞ!」と父が力説してました。父がいちばん興奮してました。父かわいい。

そしてお寿司は思い出に刻み込まれる美味しさでした。めちゃくちゃ美味しかった……。確かにこれは感動する。

今日は推したちも元気に働いていて、健康に生きていてくれて大満足の一日でした。

幸せな毎日を日々つないで、それが糸のような細さでも、連綿とつなげていく愛と意思があればいい。

世界のどこかの誰かのために、私は一日一日を大切に過ごします。

 

十月二十三日 土曜日

今日できたこと。

二階の掃除。階段の掃除。自分の部屋の掃除。洗濯。長編写本3千字。やったー!!がんばれたぜ!!高気圧ありがとう!

夕方はミニ読書してました。太陽に感謝です。

間に合わなくてあきらめかけてた短編小説賞が、一ヶ月の締め切り延長を発表!アンソロジーとして書籍化を検討するためらしい。ありがとう!何はともあれ後少しで完結できるんじゃないかと思ってたから、もう少し粘ってみよう!ラッキーだと捉えて!自分ファイト!

そろそろインプットしたいなあ~。

 

十月二十四日 日曜日

昨日は働きすぎたみたい。ダウンしてます。3千字の写本はがんばりすぎたみたいだ。どんなにハイでも2千字以上は書かないように気をつけよう。大切なのは継続すること。

リミッターを外さないように、地道な努力でがんばる。

今の私の課題です。

ぼちぼち行きましょう。

 

十月二十五日 月曜日

今日は執筆できなかったけれど、小説の写本を千字程度やりました。お疲れさま自分。

二十分ほど読書をしました。

一時間半ぐらいゲームしました。

夜は何かできるかなあ。

縦書きソフトの使い方を覚えている途中。まだまだ使い慣れないけど習得がんばります。一応基本的な動作は身につきました。慣れてくる頃が楽しみ。

アウトドア宣言は何一つ実行しませんでした。わはは、インドアだぜ。

自分にできることを努力していれば、自分の道が拓けるのさ。

 

 

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