泉花凜の文字語り

Web小説家の文字語り置き場

毎日ぽむぽむ2023「居心地のいい私でいたい」

居心地のいい私でいたい。

 

この人としゃべっていると安心する。

不確かな現実に、確かな言葉をくれる。あなたに強い応援メッセージをもらえると、自分を信じられる。

そんな人に出会えただけでも私は幸福だ。

自分が見えている自分と、人が見ている自分は、時にものすごく違う。

人は多面体。万華鏡のように姿かたちを変える。

私はこうありたい、あるいは、こうであると思っていても、人から見えた私はまったく別の存在になってたりとか。

対人関係にはいつも不思議がついてくる。

 

そばにいると安心する。そう思ってもらえるような人間になりたい。

今の言葉で言うと「癒し系」だろうか? 私が優しくて穏やかな人を好む傾向にあるので、私自身もそういう人を見習って真似をしたい願望がある。

実際、そうなれているわけではないけれど、少しでも「こうなりたい」という目標があれば、長い人生、自分に飽きずに魅力を磨けるのかなと思って。

 

大人になってから、一人で行動する時間が増えた。単純に、学校という箱がなくなったからだ。教室という狭い異空間から解放されて、あの時一緒にいた友だちは、それぞれの世界へ羽ばたいて、私は私の時間を自由気ままに使っている。大人でも「職場」という箱があるが、学生時代よりも密接した距離ではないし、それはそれで違う雰囲気があるのだ。

 

どんなに「大人なんて」と思っても、ある日いつの間にか大人になっている。嫌いな世間、許せなかった他人、気づいたらすべて受け入れている。その代わり、熱烈に人を求めなくなった。凪いだ海のように私の心は静かだ。居心地のいい孤独の中で気持ちよく死にかけてる感じ。うつとも少し違う。例えるなら、何だろう、子どもの頃の昼寝の時間?

幸せだと思える瞬間をつないで息をしている時間が、いうなれば、幸せなのかもしれない。

 

 

 

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